(要確認)たるみ治療、何から始めたらいいですか?

そもそも、たるみって何が起きているの?

今回もよろしくお願いします。
早速ですが院長、たるみ治療って何から始めたらいいんですか?
正直、治療が多すぎて困惑しています。新しい機械も次々出てきますし……。
院長: その気持ち、とてもとてもよく分かります。
ただ、ひとつだけ先に知っておいてほしいことがありまして。
たるみの原因って、1種類ではありません。
皮膚のゆるみ。皮下脂肪の下垂。SMAS筋膜の緩み。骨格の萎縮。支持靭帯のゆるみ——これらが複雑に混ざり合って、はじめて「たるみ」として顔に出てきます。
だから残念ながら、「これ一つ受ければ全部解決」という魔法のような治療は存在しません。
最初の一手は何がいい?

でも患者側からすると、結局どれを選んだらいいか分からないんですよ。
最初は何から受けたらいいですか?
もちろんその人の顔の状態次第です。ただ、迷ったらまず高周波がいいですよ。
中でもサーマジェンを勧めています。
理由はシンプルで、コケるリスクが低いからです。
頬がこけて老けて見える…。美容医療で避けたい症状のひとつですが、サーマジェンはそのリスクが最小限です。
真皮と脂肪層にバランスよく効かせられるノンニードルの高周波なので、ダウンタイムもほぼゼロです。

サーマジェン?高周波って、肌の中で何が起きてるんですか?
ざっくり言うと、皮膚の中に熱を入れて、コラーゲンを作る細胞を目覚めさせる治療です。
真皮は肌のハリの土台。脂肪層はフェイスラインのもたつきに関わる部分。この両方にアプローチできるから、「まずここから整えましょう」という最初の一手としてバランスがいいんです。
私も高周波は大好きで、仕事前によく受けています。
ハイフの方が効くって聞くけど?

でも、ハイフの方が効くって聞いたことありますよ。「痛いけど効く」みたいな。
でもコケたって話も聞きます。
筋膜の引き締め、という点ではハイフの方が効きます。これは事実。というより、高周波は筋膜には届きません。
ただ——ハイフは狙い方によっては脂肪にも熱が入って、脂肪が減ります。引き締まる人もいれば、逆に頬のコケが目立ってしまう人もいます。
美容医療の怖いところに、一つの治療だけを頻繁に続けてその治療の欠点が肥大化する点があります。
ハイフが悪い治療じゃなく、美容医療業界がハイフを高頻度に受けさせてしまった結果、コケた人が増えた。
適応の見極め、頻度、設計の問題です。
ヒアルロン酸は不自然にならない?

ヒアルロン酸はどうですか? 入れたら不自然になるイメージがあるんですが。
全員が不自然になるわけじゃありません。
年齢とともに減ったボリューム——つまり自分の細胞が減った分を、必要最小限で補う。これは理にかなった考え方です。
ただ、しわを無理に伸ばす目的で過剰に膨らませると、顔が大きく見えたり、バランスが崩れたりします。
あともうひとつ、知っておいてほしいことがあります。
注入系は変化が劇的なぶん、心理的に依存しやすいと思います。
「もっと入れたい」「もう少しだけ」——この『もう少し』が積み重なっていくんです。
だから当院では、量と部位をかなり絞って提案しています。
じゃあ、切開で一気に上げた方が早い?

じゃあ逆に、切開で一気に上げた方が早いんじゃないですか?
それも適応次第ですね。
定期的なケアをせずに、最後に一気に切開で改善させようとすると、切除範囲がいびつになりやすい。違和感の残る顔になるリスクが上がります。
たるみ治療は、積み重ねの設計が大事なんです。一発逆転を狙うものじゃない。
「効果がない」と言う人がいるのに、続ける人がいるのはなぜ?

効果がないって言う人もいますよね。なのに続ける人がいるのはなぜですか?
続けている人は、老化にブレーキがかかる感覚を知っているんだと思います。
劇的に若返るわけじゃありません。
でも、崩れ方が緩やかになります。一方で、続けていない人は容赦なく老化が進んでいきます。
比較が出る年代になるほど、その差がはっきり見えてきます。
それと、美容医療で気分が上がって、日々の生活が前向きになる。表情が明るくなる。
結果として肌のコンディションも上がります。
この心理的な効果は、僕は軽視できないと思っています。
安い広告って、やっぱり入口なんですか?

安い広告って、やっぱり入口なんですよね。結局高いメニューに誘導されるやつ。
美容医療の広告費は高額です。どこかで回収しないといけない。だから入口商品を目立たせて、上位メニューに誘導する——その構造は確かにあります。
でも、本当に価値があって適正価格なら、広告を強く打たなくても予約は埋まるはずなんです。少なくとも僕はそう信じています。

でも院長、それだと経営は大変じゃないですか?
大変ですよ。僕も勤務医をしていた時期には、流行りの治療を強めに推したくなった時期がありました。
予約が埋まる、売り上げが伸びる、そうすると心が揺れる。目標を負わされている身としては当然のことだと思います。
でも——患者さんの顔は一人ひとり違う。合わない治療をコースで続けて、コケが出たり、顔が大きくなったりして、取り返しがつかなくなります。
だから当院は都度払いを貫いています。合わなければ切り替えられる自由とでも言いましょうか。それが患者さんにとっての安全装置になると考えています。
まとめ:何を受けるかより、どう組み立てるか

まとめると、最初の一手は高周波。でも単体で完結じゃなく、原因に合わせて組み立てる。こういうことですね。
そうです。迷ったら、リスクが低く、土台を整えやすい高周波から入る。そこから必要に応じて、ハイフ、注入、糸、場合によっては切開など——順番を設計していく。
たるみ治療は「何を受けるか」より、『どう組み立てるか』です。

福岡・天神・大名・美容皮膚科|トータルスキンクリニック院長
Dr. 分山博文
最後に ~ 院長ブログについて ~
上手な言い回しは苦手ですが、誠実な美容医療を届けたい気持ちは本物です。
だからこそ、言葉だけは自分で紡ぎたいと思っています。
ちょっと不格好でも、この文章が誰かにそっと届けば嬉しいです。


