肝斑がある方のシミ取りはできる?── 福岡・天神のクリニックが本音で答えます

【院長ブログ】肝斑がある方のシミ取りはできる?── 福岡・天神のクリニックが本音で答えます(トータルスキンクリニック 天神大名院、松山院)

「シミ取りをしたいけれど、肝斑があると言われてできなかった」という声を福岡でもよく耳にします。

肝斑がある方のシミ治療は、本当に禁忌なのでしょうか。
当院スタッフの山田が院長に率直に聞きました。

肝斑があるとシミ取りができない?── 疑問の出発点

先生、ちょっと聞いてもいいですか。

シミ取りの予約を何ヶ月も前からされていた患者さんが、診察の後そのままお帰りになることがありますよね。
何があったんだろうとずっと気になっていて。

あれは肝斑があった方がほとんどです。

シミ取りができない、というよりは……肝斑があるとわかった時点で、リスクをきちんと説明してから判断していただく必要がある状態で来院されていた、ということですね。

肝斑……名前は聞いたことがありますが、正直どういうものかよくわかっていなくて。

まあ、普通は男性は興味ないですよね。ちゃんと説明しましょう。

肝斑とは何か──福岡でも多い、厄介なシミの正体

肝斑(トータルスキンクリニック 天神大名院、松山院)

そもそも肝斑って、どんなシミなんでしょう?

30〜50代の女性に多い、両頬や額に左右対称に広がるシミです。

境界がぼんやりしているのが特徴で、紫外線やホルモンの影響で悪化しやすい。

詳しい疫学や原因が気になる方はググっていただいた方が早いですが、

とにかく「厄介なシミ」という認識で大丈夫です。

福岡でも多いですか?

どこでも一定数いらっしゃいます。
シミの悩みで来られる方の中で、肝斑が絡んでいるケースはかなり多い印象ですね。

どうやったら治るんですか?

現代医学では、完全に治すのは難しいというのが正直なところです。

肉眼で目立たないレベルまで落ち着かせることを目標にする、という話でして。

うまく抑え込んでうまく付き合っていく。それが肝斑という状態です。

「肝斑があるとシミ取りは禁忌」── その言い分の裏側

トータルスキンクリニック分山院長がインタビューを受けている様子(トータルスキンクリニック福岡天神大名。松山。)

検索すると「肝斑がある人はシミ取りレーザーをしてはいけない」という情報がたくさん出てきます。これは正しいんですか?

ある意味正しいし、ある意味ポジショントークです。

肝斑がある状態でシミ取りのレーザーを当てると、肝斑が悪化するリスクは確かに高い。

これは事実です。

ただ、だから「絶対禁忌」となると話が変わってくるのです。

どう変わるんですか?

肝斑がある限りシミ取りを禁忌にすると、その患者さんは一生シミを抱えたまま生きていくことになります。

それが本当に患者さんのためになっているのか、ということです。

「絶対にしてはいけない」と言いやすいのは、基本的にはレーザートーニングやピコトーニングに誘導したいクリニックの言い分であることが多いのです。

トーニング系の施術はコース契約を組みやすくて、高額な機器の本体代回収という観点からも、クリニック側にとって実に"おいしい"施術なんですね。

患者さんが何年通い続けても、機器のローンは着実に減っていきますから。

トーニングってやつでシミや肝斑が治るならいいですね。

トーニングでシミは良くなりません。

トーニングはあくまで肝斑をケアするための施術で、老人性色素斑のような一般的なシミには効果がないのです。

シミの悩みで来られた方に「肝斑疑い」の診断をつけて延々トーニングを契約させ続ける……という流れは、業界内では珍しくもない話でして。

何年通っても気になっているシミが薄くならないのは当然で、その一方で過剰照射による白斑だけが残った、というケースが実際にございます。


白斑(トータルスキンクリニック 天神大名院、松山院)

白斑というのは?

白斑は過剰なレーザーで色素細胞が壊れて、白く抜けてしまった状態です。

シミより目立つこともあります。シミで悩んでいたのに、白いまだら模様が残った、では洒落になりません。

トーニングは適切に使えば有効な施術ですが、出口のないコース契約に乗り続けることとはまったく別の話でございます。

POINT

  • 「肝斑があるとシミ取り禁忌」はトーニング誘導を目的としたポジショントークの側面がある
  • トーニングは肝斑ケアの施術であり、一般的なシミには効果がない
  • 目的のないトーニングの継続は白斑リスクにつながることがある

福岡・当院のシミ治療方針── リスクと向き合える方には、一緒に向き合う

トータルスキンクリニック分山院長がインタビューを受けている様子(トータルスキンクリニック福岡天神大名。松山。)

では当院では、肝斑がある方のシミ取りをどう判断するんですか?

条件付きで施術するケースはあります。

  • 肝斑の範囲がある程度であること
  • トラネキサム酸の内服を了承していただけること
  • そして肝斑が悪化するリスクをきちんとご理解いただけること。

この3つが前提です。

実際のところ、肝斑がある状態でご来院された方のうち、6〜7割はそのまま施術に進んでいただいています。残りの方はリスクの説明を聞いて、その日はお帰りになる。

ちゃんと説明すれば、ご理解いただける方の方が多いんです。

多くのクリニックは説明もせずに「肝斑があるから無理です」と断るか、説明もせずにそのまま施術してしまうか。

どちらかのパターンが多いのではないでしょうか。

悪化は確実なんですか?

正直に申し上げると、悪化は必須です。

どれだけ肝斑が見た目に落ち着いていても、シミ取りのレーザーの刺激は入ります。

悪化しないラインは存在しないのです。

だから事前に丁寧にお伝えして、「それでも進めましょう」という合意をいただいた上で施術します。

「肝斑が悪化するなんて聞いていない」となってしまうのが一番よくないので。

それでも「そんなの許せない」という方もいますよね?

います。そういった方には残念ですがご帰宅いただくことになります。

シミ取りは当院の収入の大きな柱ですから、正直とても残念なのですが、ご理解いただけない状態で無理して施術しても、その方にとっていい結果にはならない。

患者さんのためにならない施術はしない、というのは開業当初から変わっていません。

売上的には大変ありがたくない方針ですが。

シミ取り後の肝斑治療── 悪化した肝斑を落ち着かせていく

トータルスキンクリニック分山院長がインタビューを受けている様子(トータルスキンクリニック福岡天神大名。松山。)

シミ取りで肝斑が悪化した後は、どう治療するんですか?

レーザートーニングやニードルRFガウディスキンセラピューティックトラネキサム酸の内服、スキンケアの見直しを組み合わせながら、時間をかけて改善させていきます。

シミ取り後に残る色素沈着、いわゆる戻りジミと、悪化した肝斑を並行して落ち着かせていく感じですね。

最低でも3〜6ヶ月程度はかかると考えておいた方がよいです。

一気には無理ですが、丁寧にやっていくと肉眼ではほぼわからないレベルまで落ち着く方もいらっしゃいます。

ガウディスキンセラピューティックって、なんでしたっけ?

ガウディスキンセラピューティックは当院でも人気の、自宅で行うセルフケアです。シミ治療後の色素沈着の改善に使いますが、肝斑にも効果がございます。

クリニックでの施術と並行して家でもケアを続けてもらえるので、治療の底上げという意味でも重宝しています。

トラネキサム酸って何ですか?

トラネキサム酸は肝斑に効くとされる内服薬です。詳しい作用機序はググってもらった方が早いですが、

飲めばすぐ消えるというものではなくて、スキンケアの見直しや摩擦対策と合わせて継続することが大事です。

3〜6ヶ月って、結構かかりますね。

肝斑はそういうものです。しかもケアを怠るとすぐ戻る。日焼け、ホルモン変動、摩擦……何かのきっかけで出やすいのです。

「治った」という感覚を持ちにくいのが肝斑の厄介なところで、長いスパンで付き合っていく状態と思っておいた方がよいですね。

肝斑とシミ治療── 結局どうすればいいのか

肝斑がある方は、どう考えればいいんでしょう?

極論、二択です。

肝斑の悪化を怖れてシミ取りはせず、トーニング系でケアしながら現状維持をはかっていくか。

どこかのタイミングで肝斑悪化のリスクを受け入れて、先にシミをきれいにしてから3〜6ヶ月かけて肝斑を整えていくか。

どちらが正解かは、その方の肝斑の状態、範囲、年齢、生活習慣……すべてを総合的に判断する必要があります。

一人一人違うからこそ、画一的な対応では限界があるのです。

最後に、誤解されたくないことがあるとすれば?

肝斑がある方に積極的にシミ取りを勧めたいわけではない、ということです。

肝斑がある時点で、ない方に比べてシミ治療のリスクはかなり上がります。

ただ、「だから一生諦めろ」とも言いたくない。

リスクときちんと向き合える方には、一緒に向き合いたいのです。ただそれだけです。

POINT

  • 肝斑がある方の6~7割は、条件が合えばシミ取りに進める
  • シミ取り後に悪化した肝斑は、最低でも3~6ヶ月程度のケアで落ち着かせることができる
  • シミ取りをするかどうかは「禁忌か否か」ではなく、患者さんと医師が一緒にリスクとメリットを考えて決めるもの

Dr. 分山博文

シミの悩みは、肝斑の有無でまったく難易度が変わります。福岡でシミ取りや肝斑治療を検討されている方は、まずは現状をそのままお話しください。当院では、どんな状態であっても、都合のいいことだけでなく、正直な話をお伝えするようにしています。

よくあるご質問

肝斑があってもシミ取りはできますか?

条件が合えばできます。当院では、肝斑の範囲がある程度であること、トラネキサム酸の内服を了承いただけること、肝斑が悪化するリスクをご理解いただけることを条件に、施術をお受けするケースがあります。実際に肝斑がある状態でご来院された方の6〜7割は、そのまま施術に進んでいただいています。

肝斑があるとシミ取りが禁忌と言われましたが、本当ですか?

「禁忌」と断言するのは正確ではありません。肝斑が悪化するリスクは確かに高く、その点では注意が必要です。ただし、肝斑を理由にシミ取りを一切断るクリニックの中には、レーザートーニングのコース契約に誘導することを目的としているケースもあります。肝斑があってもシミ取りを検討できる状態かどうかは、診察で個別に判断するものです。

シミ取り後に肝斑が悪化した場合、どのくらいで落ち着きますか?

当院の経験では、最低でも3〜6ヶ月程度はかかるケースが多いです。レーザートーニング、ニードルRF、ガウディスキンセラピューティック(自宅ケア)、トラネキサム酸の内服、スキンケアの見直しを組み合わせながら対処します。個人差はありますが、丁寧にケアを続けることで肉眼ではほぼわからないレベルまで落ち着く方もいらっしゃいます。

トーニングを続けていますが、シミが改善しません。なぜですか?

トーニングは肝斑に対してアプローチする施術であり、老人性色素斑などの一般的なシミには効果がありません。シミの悩みに対してトーニングを提案された場合、そもそも施術の目的がずれている可能性があります。改善が見られない場合は、シミの種類の見直しも含めて再診断を受けることをおすすめします。

肝斑は完全に治せますか?

現代医学では、肝斑を完全に治すことは難しいのが現実です。トラネキサム酸の内服やレーザートーニング、スキンケアの見直しなどを組み合わせることで、肉眼で目立たないレベルまで落ち着かせることは可能ですが、紫外線・ホルモン変動・摩擦などのきっかけで再び悪化することがあります。「治す」よりも「うまく抑えながら付き合っていく」という感覚で臨むことが重要です。

福岡でシミ取りと肝斑治療を同時に相談できるクリニックはありますか?

トータルスキンクリニック(福岡・天神・大名)では、肝斑がある方のシミ治療についても個別に診察・相談を承っています。肝斑の状態、シミの種類、生活習慣などを総合的に確認した上で、リスクとメリットを正直にお伝えしています。

医療法人茜会 理事長/美容皮膚科 トータルスキンクリニック院長(福岡天神院・松山院)

最後に ~ 院長ブログについて ~

本記事は、福岡・天神の美容皮膚科「トータルスキンクリニック」院長・分山博文が、日々の経験をもとに執筆しています。

上手な言い回しは苦手ですが、誠実な美容医療を届けたい気持ちは本物です。
だからこそ、言葉だけは自分で紡ぎたいと思っています。
ちょっと不格好でも、この文章が誰かにそっと届けば嬉しいです。