首のシワを改善する方法。シワの種類別に適した治療と自宅ケア

首のシワを改善する方法。シワの種類別に適した治療と自宅ケア

首のシワは顔のケアに比べて後回しにされがちですが、実は見た目年齢を大きく左右するパーツです。同じ「首のシワ」でも、横に走る線、縦に入るスジ、細かく刻まれるちりめんジワではそれぞれ原因が異なり、改善に必要なアプローチも変わります。

この記事では、首のシワをタイプごとに整理し、ご自宅で対応できるものと美容医療の力を借りたほうがよいものを切り分けてお伝えします。

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首のシワの種類と、それぞれができるメカニズム

首のシワの種類と、それぞれができるメカニズム

まずは、横ジワ・縦ジワ・ちりめんジワの3タイプそれぞれが生じる仕組みを順に見ていきます。

横ジワ:首に横一直線に走るシワ

横ジワは「ネックレスライン」とも呼ばれ、首に横方向に刻まれるシワです。10代からうっすら見える方もいるほど、年齢を問わず多くの方が気にしています。

横ジワの根本原因は、首を曲げる動作の繰り返しです。スマートフォンを見る姿勢やデスクワーク中のうつむき姿勢で、毎日何時間も首を前に倒していると、皮膚が折れた部分のコラーゲンやエラスチンが徐々にちぎれ、折れ線が固定されていきます。加齢で真皮のコラーゲン量が減ると、折れた部分の回復が追いつかなくなり、シワはさらに深くなります。

高すぎる枕を使っている場合も、就寝中に首が折れた状態が続くため横ジワの原因になります。

縦ジワ・縦スジ:顎下から鎖骨方向に走るライン

顎下から鎖骨にかけて縦方向に浮き出るラインは、広頸筋(こうけいきん)という薄い板状の筋肉が関係しています。広頸筋は顎の下から胸の上部まで広がっており、加齢で筋力が衰えると筋肉が収縮したまま浮き出て、縦のスジや縦ジワとして目立つようになります。痩せ型の方は皮下脂肪が薄いぶん特に目立ちやすい傾向があります。

縦ジワは横ジワとは異なり、姿勢よりも筋肉の過緊張が主な原因です。力を入れたときに「イーッ」と首を突き出すとスジが浮くのは、広頸筋が強く収縮しているからです。

ちりめんジワ:肌表面に細かく刻まれる浅いシワ

ちりめんジワは、肌の乾燥や紫外線ダメージによって肌表面のキメが乱れ、浅く細かいシワが広がる状態です。年齢に関係なく起こりえるもので、首は顔と比べてスキンケアが行き届きにくいため、気づいたときにはかなり目立っていたというケースも少なくありません。

ちりめんジワは首のシワの中で唯一、セルフケアの効果が出やすいタイプです。保湿と紫外線対策を徹底することで、進行を止めるだけでなく目立たなくすることも十分に可能です。

首のシワを自宅ケアで改善できるか

首のシワを自宅ケアで改善できるか

ちりめんジワや浅い横ジワであれば、自宅ケアでも改善が見込めます。一方、深く刻まれた横ジワや縦ジワは、セルフケアだけでは限界があります。ここではタイプごとに「効くもの」と「効かないもの」を整理します。

保湿と紫外線対策はすべてのタイプに有効

首のシワの改善を考えるうえで、保湿と紫外線対策はどのタイプにも共通する基本です。首の皮膚は顔より薄く、皮脂腺も少ないため乾燥しやすい構造をしています。顔にスキンケアをするとき、化粧水や乳液を首まで伸ばすだけで乾燥による浅いシワの悪化を抑えられます。

首はうっかり日焼けしやすい部位です。紫外線は真皮のコラーゲン繊維を壊して肌の弾力を低下させる「光老化」の原因になるため、日焼け止めは首やデコルテまで塗る習慣をつけてください。夏だけでなく通年で行うことが大切です。

姿勢の見直しと枕の高さの調整

横ジワの進行を抑えるには、首を前に倒す時間を減らすことが効果的です。スマートフォンを目の高さに持ち上げる、パソコンのモニター位置を上げるなど、首が折れにくい環境を意識してみてください。

枕が高すぎると就寝中も首が折れた状態が続きます。仰向けに寝たとき、首から頭が自然なカーブを描く高さが理想です。枕の高さを変えるだけで、寝ジワによる横ジワの進行を防ぐ効果が期待できます。

セルフケアの限界を知っておく

保湿・紫外線対策・姿勢改善はいずれも「これ以上深くしない」予防と、浅いちりめんジワの改善に有効です。一方で、すでに深く刻まれた横ジワや、広頸筋の収縮による縦ジワは、セルフケアだけでは改善が難しいのが現実です。深いシワは真皮のコラーゲン構造が崩れて折れ線が固定された状態であり、外から保湿クリームを塗っても真皮にまで届きません。

「どのくらいの深さから美容医療が必要か」は、シワの位置やお肌の状態によっても変わります。セルフケアを数ヶ月続けても変化が見られない場合は、一度美容皮膚科で相談されることをおすすめします。

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美容医療で首のシワを改善する方法

美容医療で首のシワを改善する方法

首のシワに対する美容医療は、注射や機器照射が中心です。メスを使う手術ではなく、施術時間も10〜30分程度で済むものがほとんどで、当日から普段の生活に戻れるケースが大半です。セルフケアでは届きにくかった深いシワや筋肉由来のスジにも、原因に合った方法でアプローチできます。

ここでは、代表的な6つの治療を紹介します。

ボトックス注射:縦ジワ・縦スジの改善に適した治療

ボトックス注射は、ボツリヌストキシン製剤を筋肉に注入して過度な収縮を和らげる治療です。首の縦ジワ・縦スジの主な原因である広頸筋の過緊張を緩めることで、筋肉が浮き出るラインを目立たなくします。

※「ボトックス」はアラガン・エステティックス社の登録商標で、本来は同社のボツリヌストキシン製剤を指します。一般的にはボツリヌストキシン製剤全般の通称として広く使われているため、本記事でも慣用的な表記として用いています。

施術時間は10〜20分程度で、注入後数日から効果が現れ始め、3〜6ヶ月程度持続します。効果が切れたら再施術が必要ですが、定期的に続けることで筋肉の使い方自体が穏やかになり、次第に持続期間が延びるケースもあります。ダウンタイムは注射跡の赤みや軽い腫れ程度です。

ヒアルロン酸注入:深い横ジワを内側から持ち上げる

ヒアルロン酸注入は、深く刻まれた横ジワに対して効果を発揮する治療です。ジェル状のヒアルロン酸製剤をシワの溝の下に注入し、失われたボリュームを内側から補うことでシワを浅くします。

近年は首のシワに適した柔らかいテクスチャーの製剤も登場しており、肌なじみの良い自然な仕上がりが可能になっています。効果は製剤の種類や注入部位によって異なりますが、一般的に6ヶ月〜1年程度持続します。施術時間は15〜30分程度で、直後からシワの改善を実感できることが多いのも特徴です。

ヒアルロン酸は体内にもともと存在する成分であり、時間とともに自然に吸収されます。効果を維持するには定期的な再注入が必要ですが、一度に大量を入れるのではなく、少量ずつ調整しながら注入するほうが自然な仕上がりになります。

プロファイロ・プルリアル:再生型ヒアルロン酸で肌密度を高める

従来のヒアルロン酸が「シワを埋める」治療であるのに対し、プロファイロやプルリアル バイオスカルプチャーは「肌そのものの再構築」を目的とする次世代型のヒアルロン酸製剤です。非架橋型のヒアルロン酸を肌に均一に行き渡らせ、線維芽細胞を活性化することで、コラーゲンやエラスチンの産生を促します。

首の細かいシワや肌のハリ・密度の低下にアプローチでき、深い横ジワをピンポイントで埋めるのではなく、首全体の肌質を底上げするのが特徴です。効果の持続は製剤や施術回数で異なり、プロファイロは2回目以降6ヶ月程度、プルリアルは継続施術で持続期間が延びていく傾向です。

HIFU(ハイフ):首全体のたるみとハリの改善

HIFU(ハイフ)は、高密度焦点式超音波を使い、皮膚の深い層に熱エネルギーを届ける照射治療です。熱刺激によってコラーゲンの再生が促進され、首全体の引き締め効果が期待できます。

当院ではニューダブロとソフウェーブの2機種を導入しています。ニューダブロはHIFUとRF(高周波)を同時照射できる機器で、真皮から筋膜層まで広範囲にアプローチできます。ソフウェーブは超音波を真皮層に集中させてコラーゲン再生を促す機器で、2025年4月に「顔面および頚部のしわの改善」を目的とした超音波照射器として国内初の薬事承認を取得しています。

HIFUは1回の施術で数ヶ月かけて徐々にコラーゲンが再生されるため、効果が自然に現れるのが特徴です。施術直後のダウンタイムはほぼなく、日常生活への影響が少ない治療です。横ジワを直接埋める治療ではありませんが、首全体の肌質改善やたるみ予防として他の治療と組み合わせて使うケースも多くあります。

参考:国内初、顔面・頚部のしわの改善を目的とした超音波照射器「Sofwave(ソフウェーブ)」薬事承認取得に関するお知らせ | JMEC

RF(高周波)マイクロニードル治療:肌質改善とコラーゲン再生

RFマイクロニードル治療は、極細の針を皮膚に刺しながらRF(高周波)エネルギーを真皮に直接届ける治療です。針による創傷治癒反応とRFの熱刺激の両方でコラーゲン・エラスチンの再生を促します。当院ではポテンツァとモフィウス8を導入しています。

この治療は浅いシワから中程度の横ジワまで幅広く対応でき、肌のハリやキメの改善も同時に期待できます。施術後は赤みや軽い腫れが数日続くことがありますが、ダウンタイムは比較的軽度です。1回でも変化を感じる方はいますが、コラーゲンの再生には時間がかかるため、複数回の施術でより高い効果が得られます。

ダーマペン:コラーゲン再生による肌質改善

ダーマペンは、髪の毛よりも細い超極細針を使い、皮膚に微細な穴を無数に開ける治療です。肌が自ら修復しようとする創傷治癒反応を利用して、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。

首のちりめんジワや浅い横ジワ、肌全体のハリ不足に対して効果が期待でき、美容液の浸透を高める「ヴェルベットスキン」との併用で相乗効果を狙うこともできます。深く刻まれた横ジワへの効果は限定的ですが、肌質全体を底上げする治療として他の施術と組み合わせて使うケースが一般的です。施術後は赤みやほてりが数日続き、3〜4週間の間隔で複数回受けることが推奨されます。

首のシワの種類別、治療の選び方

首のシワの種類別、治療の選び方

シワの種類によって適した治療が異なるため、まずは自分のシワがどのタイプかを把握したうえで治療を選ぶことが大切です。

シワの種類 主な原因 効果が期待できる治療
深い横ジワ 皮膚の折れ癖・コラーゲン減少 ヒアルロン酸注入、HIFU、RFマイクロニードル
浅い横ジワ 乾燥・紫外線・初期のコラーゲン減少 ダーマペン、RFマイクロニードル、HIFU、プロファイロ・プルリアル
縦ジワ・縦スジ 広頸筋の過緊張・たるみ ボトックス注射
ちりめんジワ 乾燥・紫外線 セルフケア(保湿・紫外線対策)、ダーマペン、プロファイロ・プルリアル
首全体のハリ低下 加齢・コラーゲン減少 HIFU、プロファイロ・プルリアル

複数のタイプが混在している場合は、組み合わせ治療が効果的です。たとえば縦ジワにボトックス注射を行いつつ、横ジワにはヒアルロン酸注入、首全体のハリ改善にHIFUを照射するといった複合的なプランが考えられます。

大切なのは、カウンセリングで医師にシワの種類と深さを診てもらい、自分に本当に必要な治療だけを選ぶことです。すべてのシワに対して最初から複数の施術を受ける必要はありません。

首のシワ改善に関するよくある質問

首のシワ改善に関するよくある質問

首のシワ改善に市販のクリームは効きますか?

市販の保湿クリームは、乾燥によるちりめんジワの予防や進行抑制には有効です。油分が多いタイプのクリームは肌表面の水分蒸発を防ぐ効果があるため、スキンケアの一つとして使う意味はあります。ただし、すでに深く刻まれた横ジワや縦ジワの場合、クリームでは真皮レベルのダメージに届かないため、改善は難しいのが現実です。

「クリームで改善しない=何をしても無駄」ではなく、アプローチの段階が違うということです。

首のシワは何歳から気になり始めますか?

横ジワは姿勢の影響が大きいため、スマートフォンをよく使う10代〜20代でもうっすら見える方はいます。ただし、加齢によるコラーゲンの減少で深くなり始めるのは一般的に30代後半〜40代以降です。首は顔よりもスキンケアが後回しになりがちな部位であるため、気づいたときにはかなり深くなっていたというケースが少なくありません。

首のマッサージやストレッチでシワは改善しますか?

首周りの血行促進やコリのほぐしには効果がありますが、マッサージ自体がシワを消す効果は限定的です。むしろ力を入れてこすると摩擦がコラーゲンにダメージを与え、逆効果になることがあります。ストレッチは広頸筋の柔軟性を保つうえで有用ですが、深いシワの改善には至りません。

マッサージやストレッチは「予防と維持」の手段として位置づけ、強い力をかけないよう注意してください。

美容医療の治療は1回で効果がありますか?

ヒアルロン酸注入とボトックス注射は1回で変化を実感でき、HIFU・ダーマペン・RFマイクロニードルなどコラーゲン再生系は複数回で改善幅が広がります。

いずれも効果は永続ではなく、ボトックスは3〜6ヶ月、ヒアルロン酸は6ヶ月〜1年、HIFUやダーマペンは数ヶ月〜半年ごとのメンテナンスが目安です。

まとめ

まとめ

首のシワの改善は、自分のシワがどのタイプかを把握することから始まります。乾燥によるちりめんジワは保湿と紫外線対策の徹底で改善が見込め、深い横ジワにはヒアルロン酸注入や首全体の肌密度を高めるプロファイロ・プルリアル、縦ジワ・縦スジには広頸筋の緊張を緩めるボトックス注射が選択肢になります。

複数のタイプが混在している場合は、組み合わせ治療で総合的にアプローチすることもできます。

どの治療が向いているかは、シワの深さや原因で大きく変わります。首のシワの治療で迷っている方は、トータルスキンクリニックにご相談ください。シワの種類と深さを医師が見極めたうえで、無理に施術を勧めることなく必要な選択肢をお伝えします。

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監修者情報

トータルスキンクリニック 松山院院長 分山博文

トータルスキンクリニック

松山院院長 分山博文

当院では、患者様にとって本当に必要な治療だけをご提案し、無理な勧誘は一切行わない方針を徹底しております。医学的根拠のある治療のみをご提供し、誠実な対応・継続可能な価格設定でお一人おひとりに合った最適な治療をご案内いたします。お肌のお悩みがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

経歴

  • 2007年 医師免許取得
  • 2017年〜2021年 湘南美容クリニック勤務。分院長を歴任
  • 2021年 福岡天神地区にトータルスキンクリニック開院
  • 2023年 医療法人茜会を設立

資格・認定

  • 日本美容外科学会(JSAS)会員

【首のシワ治療に関する重要事項】

  • 首のシワ治療(ボトックス注射・ヒアルロン酸注入・プロファイロ/プルリアル注入・HIFU・RFマイクロニードル・ダーマペン)は公的医療保険が適用されない自由診療です。
  • 治療内容:注入治療・照射治療・マイクロニードル治療で、首のシワ・たるみ・肌質を改善する治療
  • 治療期間・回数:ボトックスは3〜6ヶ月、ヒアルロン酸は6ヶ月〜1年、HIFU・ダーマペン・RFは数ヶ月〜半年ごとの再施術が目安(個人差あり)
  • 費用の目安(税込):ボトックスしわ取り3部位 24,000円、ヒアルロン酸 1本(1.0cc) 70,000円〜、プロファイロ 1本(2cc) 50,000円、プルリアル バイオスカルプチャー 2cc 80,000円。施術範囲・クリニックにより異なります
  • リスク・副作用:注射系(ボトックス・ヒアルロン酸・プロファイロ・プルリアル)は注射部位の赤み・腫れ・内出血・痛み(ヒアルロン酸はまれに血管閉塞)。照射系(HIFU)は赤み・熱感・まれに火傷。マイクロニードル系(ダーマペン・RFマイクロニードル)は赤み・腫れ・出血・色素沈着

【使用する機器・製剤について】

ソフウェーブは2025年4月14日に厚生労働省の薬事承認を取得しています。ボトックスビスタは眉間・目尻の表情ジワに、ジュビダームビスタシリーズはそれぞれ国内承認を受けていますが、首への使用は承認された効能・効果以外の使用となります。

以下は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器・未承認医薬品です。機器:ニューダブロ、ポテンツァ・モフィウス8、ダーマペン。製剤:プロファイロ、プルリアル バイオスカルプチャー。

  • 入手経路:医師の個人輸入により入手
  • 国内の承認医薬品・医療機器の有無:機器は同等性能の国内承認機器なし。製剤は同等の作用機序を持つ国内承認品なし
  • 諸外国における安全性等に係る情報:ポテンツァ・モフィウス8は米国FDA認可、ニューダブロは韓国MFDS承認、ダーマペンはFDA・CE取得。プロファイロは欧州CEマーキング承認(米国FDA未承認)、プルリアル バイオスカルプチャーは欧州CEマーキング承認を取得していますが、米国FDAの承認は受けていません
  • 副作用被害救済制度:未承認機器・製剤の使用により重篤な副作用が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の救済対象にはなりません

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